The Making of ハイスクール・レースウォー(コミック)
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2008年12月
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2008/12/01
 前回のセットの続き。カイトが振り返ったところ。左手前の壁は前回のセットを引き継いでいる。タンの建物は洋服屋さんという感じで、ショールームに人形を立たせてある。しかし実際のコマではそこまでは写らなかった。隣の白い建物も全く写っていない。
1-6

2008/12/04
 デジラで購入。車両製作のための車セットをいくつか買った。通行するトラックを作ることも考えてある。コミックが完成してから見ると、この緑色のカーゴトラックはそのまんまツナミのライブステージだ。前から欲しかった黄色い家も買った。窓なんかが豊富に入っていて、これからのセット作りに大きく役に立った。

2008/12/05
 修理工場裏のジャンクヤードに置く為の解体車を作った。半壊した車やトラック、バスなど。前日に買ったセットを早速生かしてフォークリフトも作った。中列右から二台目がカイトのマシンになる車。実際の撮影でも、この解体車を少しずつ改造していくことで車作りの工程を表現した。

2008/12/06
 シーン的には少し遡り、1-4ページの夕日の街並みを写したシーン。実際に日が落ちた頃に撮影した。コミックでは建物の間から夕日が差しているコマだが、夕日をバックに建物のシルエットを写した写真も撮ってあり、そっちもなかなか綺麗だ。
1-4




2008/12/07
 修理工場裏手のジャンクヤード。先日作った解体車を並べる。一枚目の手前の壁が修理工場となる。周囲の建物を作るのが面倒くさかった。なので一つはレゴの黄色い家をそのまま使っている。コミックでレゴ製品がそのまま登場したのはこれが初めてだ。
 ここは2章のベース車両を見つけるシーンになる。既に作ってある完成版とは別のモデルであり、最初のドンガラ状態のモデルを後に作ったことになる。4章でカイトらが語り合うシーンもこのセットで撮影した。4章の方が長いシーンになる。
 フォークリフトはレゴの製品版よりもコンパクトなものにした。しかし製品版が大きなヒントになっていることは間違いない。バスは「Yellow」のときに作ったものを思い出して作った。ジャンクヤードに捨ててあるものなので、少し古い感じを出したかった。
 一番下はカイトの車のビフォー・アフター。白い方はこれから少しずつ改造が施されていくことになる。
2-9 2-11 4-3 4-4 4-5 6-6

2008/12/13
 壁だけ完成した状態の修理工場。今回のコミックではこの工場での撮影シーンが最も多く、最大の山と言える。ここに色々な設備や車を配置していくことになる。




2008/12/18
 修理工場の最初の撮影は2章。カイトが朝出かけようとする場面だ。工場内と工場正面のセットは別々にするつもりだったが、ブロック資産的に同時に作ることが可能だったので一緒のセットにした。このシーンでは工場の中はほとんど見えないが、この時点で内装も完全に作り上げられている。ビッグ・ボッパーが乗ることで後々まで登場する赤いピックアップはこのときに作った。工場脇にあるのは事務所兼高橋家自宅。薄汚い感じを出すのに最適なのが青だった。エアコンの室外機で生活感を出している。外に置いてある自動販売機はなかなか気に入った。
 この日の撮影から背景の画用紙の空を改良した。上から垂らしている画用紙がたわまないように、裏から木の棒を当てている。
2-7 2-8


2008/12/19
 そして工場内の撮影に入る。2章後半は全て工場内のシーンのため、この日に一気に撮影した。カイトとビッグ・ボッパーが初めて車を作り出す部分。最後にレイコが現れて協力者になるところだ。
 作中の時間帯に合わせて2-9と2-10ページは朝の光の中撮影した。2-11以降は昼間のシーンなので、夜に部屋の蛍光灯の光の下で撮影した。「Yellow」以降撮影には時間帯と光源を選ぶようにしている。どちらの撮影でも、やんわりと光が差し込む雰囲気を出すために、オレンジのロゴが書いてあるビニール袋を全体に被せて撮影した。午前中の撮影は30分、夜の撮影は2時間かかった。
2-9 2-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15



2008/12/20
 修理工場の3章の部分の撮影。3章でようやく車にタイヤが付く。一方ビッグ・ボッパーは一人でエンジンをいじっている。カイトがビッグ・ボッパーに対して心を開き始めるのが3章だ。
 3-2、3-3、3-4ページでは夕方なので、撮影は朝に行った。3-4ページラストのコマからは夜のシーンなので、撮影も夜に行う。夜の工場の外観を撮る為に、ここで初めて夜用の黒い背景画用紙を使った。また工場内が明るく見えるように、電気スタンドで中を照らしている。夜の工場内のシーンも、電気スタンドの光のみで撮影した。この時は全体にビニール袋は被せず、屋内の人工的な光の感じを出している。この日も朝の撮影は50分、夜の撮影は2時間ほどかかった。
3-2 3-3 3-4 3-5 3-6 3-11 3-12


2008/12/21
 4章ではレイコも加わって3人で車を作っていく。車もようやく走る形になる。ストーリーに合わせて少しずつ車を変化させていくのは非常に気を使う作業だった。作業が進みすぎても遅すぎても、後で辻褄が合わなくなる。
 工場内のシーンは作中で朝から夕方にかけてのもの。撮影は朝から昼にかけて行った。工場内のシーンの場合、夜以外は朝から夕方まで光の感じは同じで大丈夫ということが分かった。工場の外観を写したシーンは、4-6ページ用に1コマ撮った。さらに5章に入り、5-1ページの最初の3コマ分を撮影した。
4-1 4-2 4-3 4-6 5-1

2008/12/22
 5-1ページ4コマ目以降の撮影を行った。ここで外装パーツも付けられて車が完成形になる。なぜ前日に中途半端なところで撮影をやめたかというと、この4コマ目からは車がエアロ仕様になっているためである。車を改修するのに少し時間がかかるため、撮影が途中で途切れたのだ。
 夕方の場面なのに夜に撮影したが、ビニール袋を被せればつながり的に違和感のないものになった。4-8ページの高橋家の外観も撮影した。
4-8 5-1

2008/12/22
 形が完成した車を工場の外で眺めているシーン。台本ではこの時すでにペイントまで完成していることになっていた。しかしそれだと5章での作業進行が異様に早くなってしまうので、ここではまだ塗装は未完成ということにした。作中では夕方、撮影は朝に行った。
5-2



2008/12/22
 暇だったのか一日中制作に励んでいた。5章の真ん中に再びある工場のシーン。レイコも揃い、ようやく車に色が塗られる。勿論レゴに色を塗ったのではなく、白バージョンから完成版に差し替えての撮影。完成版の車を使った撮影は表紙以来だったが、たった1コマだった。
 朝のシーンだが、この日も夜に撮影を行っている。セットの上からビニール袋を被せているのがこの画像から分かる。その上からさらに電気スタンドで光を当てていた。一番上は工場の手前の壁を外して撮影している。
 一番下は白バージョンと完成版を並べた所。12月7日に比べて白バージョンはだいぶ進化している。形は基本的に同じだが、白バージョンには屋根のスポイラーが付いていない。このスポイラーを取り付けるエピソードは入れる場所がなかった。
5-7

2008/12/23
 6章の工場でのシーンは全て工場正面の外で展開する。ここでカイトと仲間達に亀裂が入る。元々工場正面は、工場内とは別のセットを組むつもりだった為、予想より良い画を撮ることができた。6-4ページ3コマ目などは、背景に明るい工場内が写っており、カイトのシルエットが浮かび上がるという、とても印象深い1コマになっている。
6-3 6-4 6-5

2008/12/24
 二人が帰った後、自宅の外階段を上がるカイト。暗い中での撮影はオートフォーカスが合いづらくて苦労することがある。6-6ページ5コマ目では、カイトが影の中に入っているのでなかなかピントが合わなかった。
6-6



2008/12/24-25
 7章の工場のシーンは2章の時と同じくらい長い。日付をまたいで2時間半近くかけて撮影した。父親の過去が判明する場面だ。この頃にはカイトはストーリー開始時点からだいぶ成長している。
 カイトの車の完成版を使った撮影。走行シーン撮影で酷使する前なので車が非常に綺麗だ。リフトで車を上げているが、車幅が4ポッチより広いためリフトに入らなくて少し困った。仕方がないのでリフトを無理矢理左右に広げている。リフトが歪んでいるのが分からないように撮影した。
 またこのシーンでは新たに倉庫部分を付け足した。中にはエンジンが置かれている。明らかにオーバースケールなエンジンだが、やはり演出上これで正しかったと思う。これで工場でのシーンはだいたい撮り終わった。このシーンのあとはレースウォー当日だが、その撮影に入るにはまだ半年ほどかかることになる。
7-2 7-3 7-4 7-5 7-6 7-7 7-8 7-9

2008/12/25
 トップ画像用などにいろいろと写真撮影を行った。本編用には1-6ページの3コマ目に差し替える用に撮った。仮の画像で埋めていたのを、正式なものにした。これでこの工場のセットを使った撮影は終わった。
1-6

2008/12/26
 高橋家と正面に置いてある車をいくつか残して、別角度の撮影を行った。この日は6章の夜の場面。一つながりのシーンでも撮影向きによって別のセットを組むのは、限りあるブロックとスペースで制作しているからだ。このとき赤いトラックの向きを前後間違えてしまったことが痛い。
6-4 6-5

2008/12/27
 最後に2-7ページの1コマを埋める。朝カイトの家にやって来たビッグ・ボッパー。これで高橋家と積載車は用済みになったので解体した。これで自宅内のシーンを除いて、工場周りの撮影は終わった。
2-7

2008/12/29
 家に帰るカイト。小さい1コマ用のセット。今作ではこういった単発撮影はあまりなかった。黄色い家のセットに入っていた白枠の窓やドアを早速使っている。新しい部品はすぐ使いたくなる方だ。
3-3
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