The Making of ハイスクール・レースウォー(コミック)
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2009年7月
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2009/07/02
 新しいセットを作ってまた別のコマを埋める。これは9-4ページ最後のコマ。この日はなぜか1コマだけ撮影して終わりになった。たぶん眠くなったからだろう。
9-4

2009/07/05
 大型トラックに行く手を遮られる死神キラー。前日のセットの茶色い建物は壊し、残りの二つは2階部分を付け足した。さらに四つ新しい建物を作り、車を真後ろから捉えた写真を撮る。トラックは6ポッチ幅で二台作った。
9-5


2009/07/06
 背景の建物は前日と同じ。9-6ページのレースシーン全コマと、9-5ページ1コマ目を撮影した。ジョニーがトラックを追い抜かし、一方死神キラーは歩道を暴走する。
 死神キラーが通行人を撥ね飛ばしているワイドのコマは、撮影に何度もトライしたポイントだ。歩道はポッチがあるので、タイヤが通る所にはレールのようにタイルを敷いた。このシーンのヒントは「デスレース2000」から来ているが、死人を出して後味の悪いものにはしたくなかった。9-6ページの最後で轢かれた人が立ち上がるのは、心優しい人たちへの配慮だ。
9-5 9-6


2009/07/09
 カイトと死神キラーが競っている2コマ分の撮影を行った。背景セットはまだ同じ物を使っている。カメラ台車をレールの上に乗せると、ブレを抑えるのに効果がある。しかし実際この方法は撮りたいアングルを実現するためであって、ブレ防止のためではない。
 画像一枚目は9-7ページ5コマ目、二枚目は9-10ページ1コマ目だ。この5スポークホイールは、走らせて撮った時の効果が大きいから好きだ。
9-7 9-10



2009/07/09
 まず9-7ページの最初の2コマを撮影。死神キラーが車道に戻ってくると、丁度カイトの目の前に出てくる。道端の屋台を吹き飛ばすが、本当なら屋台がバラバラになってくれた方が良かった。
 次に道路の上で回転する死神キラーのコマを撮る。ヒンジで車を斜めに固定して、カメラ台車とつないである。背景を流すために、ここでも横に動かしながら撮影する。9-12ページの1、4、5コマ目を撮影した。死神キラーの車はクラッシュしたが、レゴなので勿論再生できる。この車を使った撮影はまだ残っているのだ。
9-7 9-12


2009/07/10
 9-13ページの4コマ目と、9-14ページの最初の2コマを撮影した。9-14ページでは連なったジョニーとジャックがトラックを追い抜き、対向車とすれ違う。トラックは5-6日に使ったものを、色を一部変えて使用している。
 同じセットを何度も使いまわしたため、本編をよく見れば同じ建物を複数回通過しているが分かる。さすがに使いまわしのやり過ぎだと思った。
9-13 9-14




2009/07/18
 前のセットを壊し、新しく六つの建物を作った。これで5ページ8コマ分の撮影をした。この日の撮影のメインは大きなトレーラートラックと、それに正面衝突するジャックの撮影だ。この辺りは去年の撮影テストでやったのと同じ手法で撮影できた。
 トラックは6軸22輪で、作中でモンスターと呼ばれているように、今作に出てくる運送トラックとしては一番大きい(本当のモンスタートラックはこの後の10章に出てくるのだが)。後で撮影するが、このトラックの登場シーンは交差点を曲がってくるコマなので、そこでの画づらを考えてトレーラータイプにした。
 ジャックの車もここでクラッシュ。しかしこちらもまだ撮影が残っているため再生する。
9-7 9-14 9-15 9-16 9-17



2009/07/20
 セットは前回と同じ。この日からジョニーの仲間の黒い車三台が撮影に参加した。画像一枚目は9-17ページの大ゴマの撮影。二枚目、三枚目は10-1ページ用の撮影だ。黒い車に乗っているのはジョニーの取り巻きたち。10-1ページの大ゴマはカメラをブレさせて撮ろうとしたがなかなか上手くいかず、最終的には静止画で落ち着いた。
 本当なら8章の時点でこの黒い車を少し見せておきたかったが、エキストラカーを壊してから作る予定だったので8章には登場させなかった。しかし実際はエキストラカーを壊すのが勿体無く、結局残りの部品とデジラの通販で3台を作った。
9-17 10-1



2009/07/24
 10-2ページ最後の3コマ分の撮影。セットはまだ同じ物を使っている。カイトがブレーキをかけて後ろのトラックにぶつけるシーンだ。実際にコミックを作ったときに気づいたが、後ろのトラックがクラッシュする以前のシーンで、トラックの全体像をはっきり写しているコマがない。これは台本を書いている時点で気づくべきだった。
10-2



2009/07/26
 セットを道路の両側に並べ、正面や真後ろから撮るコマを撮影した。4ページ5コマ分を撮影。これでこのセットを使った撮影は終えることにした。さらに雑多な街中レースシーンもほぼ撮り終えることができた。黒い車が出てくる10章ばかり撮影しているが、コミック製作の方はまだ9章の半分までも進んでいなかった。背景使い回しによって、撮影順がストーリーの時間軸を無視しているからだった。
10-1 10-2 10-3 10-4


2009/07/27
 18日に使ったトラックの撮影を先に終わらせておかなければならないので、9-15ページ用の撮影をした。トラックが交差点を曲がってくるところだ。このコマではトレーラータイプの方が曲がっているシーンを効果的に見せてくれる。
 背景には久しぶりに角の建物を作った。角は壁を2面作るためにブロックをたくさん使うので、よく考えて製作しなければならない。そうしないとブロックが途中で足りなくなってしまう。
 これでこのトラックも役目を終え、解体できることになった。
9-15



2009/07/30
 ようやく撮影が9章に戻ってきた。道路で作業しているトラックに、カイトが突っ込んでいくシーン。丁度いいところに不自然なジャンプ台が置いてあるという、映画ではよくある場面だ。9章でのカイトの見せ場になっている。ここでは9-8ページの撮影と、9-9ページの空中を飛んでいるカイトの車を撮った。
 ここでも角の建物を作ることになった。一つはたくさんある窓部品を使って、ホテルかアパートという感じで作ってみた。トラックが作業している建物は、流通関係の倉庫的建物にした。
 画像三枚目は9-9ページの車が飛んでいるコマ。車は上から棒を伸ばして支え、それが写らないように写真を撮った。
9-8 9-9


2009/07/30
 カイトがトラックに突っ込むコマの撮影。本当はこの右奥に新しい建物を配置して撮影するはずだった。しかし実際に撮ってみると全く写らなかったので、どかして撮影した。
 カイトの車を斜めに固定した状態でカメラ台車とつなげてある。後ろに接続してある車二台と黄色いブロックはバランスを取るための重石である。
 思ったよりいい画が撮れたので結構満足のいく撮影だった。
9-9
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